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Azure DNSとは?
Microsoft Azureが提供しているDNSサービスで、Azureのインフラを使用してドメインを管理し、高い可用性・セキュリティを保ちながら高速な名前解決を行います。Azure DNS内のDNSドメインは、Azureのグローバルネットワーク内で分散保存され、名前解決の際は最も近いDNSサーバと通信を行う(エニーキャスト)ことで、高い可用性と応答性を持つことが特徴です。
Azure DNSの種類
AzureパブリックDNS
パブリックDNSとは、インターネット上で名前解決を行うためのDNSです。
使用に際しての手順(概要)
- ドメイン購入
- DNSゾーンの作成
- DNSゾーンの委任
- レコードセットの作成
ポイント(1.ドメイン購入)
Azure(Microsoft社)は基本的にドメイン販売を行っておりませんが、Azureで直接管理されるカスタムドメインであるApp Service ドメインは購入可能です。
ポイント(3.DNSゾーンの委任)
4つのネームサーバー(NS)レコードを親ドメインに登録します。この作業を委任と言い、レジストラの管理サイトで行います。
「レジストリ」は登録ドメイン名のデータベースを維持管理する機関であり、「レジストラ」は登録者からドメイン名の登録申請を受け付け、その登録データをレジストリのデータベースに登録する機関です。
ポイント(4.レコードセットの作成)
必要になるレコードをゾーンに追加すれば、インターネット利用者から名前解決できようになります。
※DNSゾーンとは、DNSにおいて、ある権威DNSサーバが管理するドメインの範囲、またはその管理を委任された範囲を指します。簡単に言うと、特定のドメイン名とIPアドレスの対応情報をまとめた、管理単位のことです。
AzureプライベートDNS
プライベートDNSとは、インターネットではなく、独自のネットワーク内で名前解決を行うためのDNSです。
使用に際しての手順(概要)
- プライベートDNSゾーンの作成
- VNetにリンク(仮想ネットワークリンク作成) ※必要に応じて自動登録を設定
- レコードセットの作成
Azure DNSとAzure DNSゾーン、AzureプライベートDNSゾーンの違い
- Azure DNS = サービス全体(DNSをホスティングする仕組み) ※IPアドレス:168.63.129.16
- Azure DNS ゾーン = 各ドメインの設定を管理する単位("example.com" や "mywebsite.net" のゾーン ※ドメイン名をパブリックIPアドレスに変換するサービス)
- Azure プライベートDNSゾーン = 各ドメインの設定を管理する単位("example.com" や "mywebsite.net" のゾーン ※ドメイン名をプライベートIPアドレスに変換するサービス)
つまり、Azure DNSの中で各ドメインごとにAzure DNS ゾーンを作成して管理するという関係である。
関連用語
- 権威サーバ
あるゾーンの情報を保持し、他のサーバに問い合わせることなく応答を返すことができるサーバのこと。 権威サーバ(権威DNSサーバ)は、自身が管理するゾーン及び委任情報(委任先の権威サーバに関する情報)を保持し、問い合わせに対して自身が管理している情報のみを答えます。
- DNSフォワーダー
DNSクエリを他のDNSサーバに転送する機能を持つDNSサーバです。クライアントからのDNSクエリを受信し、自身で名前解決できない場合に、あらかじめ設定されている別のDNSサーバにクエリを転送します。
- DNSリゾルバ
リゾルバ(resolver)とは、ドメイン名を元にIPアドレスの情報を検索したり、IPアドレスからドメイン名の情報を検索する名前の解決(name resolution)を行うソフトウェア・プログラムです。
- Azure DNS Private Resolver
これまで必要だったAzure上にフォワーダーとして機能するDNSサーバを構成する必要がなく、オンプレミスからAzureプライベートDNSへ名前解決要求を転送できる機能。
※クラウ道でとても分かりやすく解説されています